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歯磨きしているのにどうしてむし歯になるのか?

今回の衛生士ブログはむし歯についてです。

皆さんは毎日お風呂に入ったり、食事をとるのと同じように、特に意識をするわけでもなく当たり前に歯を磨きますよね。
日本人は世界でも綺麗好きとして知られています。
1日でもお風呂に入らなかったり、髪を洗わない日があると気持ち悪いと感じる方がほとんどでしょう。
なんと日本人の95%の人が毎日歯を磨いているのだそうです。
これは世界的に見ても優秀な数字ですが、日本のむし歯の罹患率はとても高いと言われています。
なぜ歯を磨いているのにむし歯になるのでしょうか。

むし歯のメカニズム

むし歯ができるには、むし歯菌の存在が大きく関係しています。
むし歯菌は糖質をエサにして酸をつくりだし、歯を溶かして穴をあけ、むし歯をつくります。
特にむし歯菌が生息しているのが、
歯と歯の間や、歯の裏側など、歯ブラシで磨きにくいところです。
磨きにくいところには、むし歯菌の大好きな食べかすがたくさん残っています。

毎日一生懸命にこの食べかすを歯ブラシで取り除いているわけですが、
磨き残しがあると口の中にいるむし歯菌達が残った食べかすをエサにして時間の経過とともに成長・増殖し『細菌の集合体』(バイオフィルムといいます)に変わっていきます。

バイオフィルムの中にいる細菌たちはスクラムを組んで協力し合い、台所の排水溝と同じようなヌメヌメ物質を出します。
このヌメッとした物質は時間が経つと歯ブラシで磨いただけでは簡単には落ちません。
放っておくとヌメヌメの上にさらに細菌が積み重なっていきます。

バイオフィルムには耳かき1杯程度の中に1000億個もの細菌がいるといわれています。
この細菌だらけのバイオフィルムが歯にずっとくっついていることで歯は溶かされてしまいます。
むし歯は細菌によって引き起こされますが、細菌をしっかり落とすには、歯ブラシだけでは落とせません。
歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシが必要です。
担当の歯科衛生士に自分に合った歯ブラシなどの清掃用具を選んもらうと良いでしょう。

むし歯になる要素

むし歯になるにはむし歯菌だけでなく、全部で5つの要素から成り立つと言われています。
・むし歯菌の量
・飲食の時間、回数
・唾液が少ない、緩衝能が弱い
・歯の質が弱い
・磨き残しが多い

歯磨きやフロスをしていても、このような要素が重なるとむし歯になりやすくなります。
予防歯科にあまり行く習慣のない日本人はむし歯菌の量を測ったり、飲食について見直したりする機会は少ないですが、これらは現在歯科医院で行なっている唾液検査で調べることができます。
当院では唾液検査でご自身のむし歯菌の量や唾液の質を把握しどのように予防をしていけばいいのかを一人一人に合わせてご提案しています。
歯磨きをしていてもむし歯になると言う人は一度、
ご自身のむし歯菌や唾液について調べてみてはいかがでしょうか。

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